胆汁について正しいのはどれか。
- pHは酸性である。
- 消化酵素が含まれる。
- 胆細管から分泌される。
- 総胆管から小腸内に排出される。
- 小腸内の胆汁は大半が大腸で再吸収される。
解答解説
正解は4.総胆管から小腸内に排出されるです。
胆汁は肝臓で生成され、胆管系を通って総胆管に集められ、ファーター乳頭を通じて十二指腸(小腸)に排出されます。胆汁は消化酵素を含まないが、脂肪の乳化を助ける胆汁酸などが含まれています。他の選択肢は胆汁に関する誤った記述です。
選択肢の解説
- pHは酸性である。
誤りです。胆汁は弱アルカリ性(pH7.5~8程度)です。これにより、胃酸で酸性になった内容物を中和する役割を果たします。 - 消化酵素が含まれる。
誤りです。胆汁には消化酵素は含まれません。主成分である胆汁酸は、脂肪の乳化や脂肪消化酵素であるリパーゼの作用を補助します。 - 胆細管から分泌される。
誤りです。胆汁は肝細胞で生成され、胆細管は胆汁を収集する管です。胆汁自体が胆細管から分泌されるわけではありません。 - 総胆管から小腸内に排出される。
正解です。胆汁は肝臓から胆嚢を経由して総胆管を通り、ファーター乳頭のオッディ括約筋を経て十二指腸に排出されます。この流れが脂肪消化を助けます。 - 小腸内の胆汁は大半が大腸で再吸収される。
誤りです。胆汁成分のほとんどは回腸(小腸末端部)で再吸収され、肝臓に戻る腸肝循環を行います。大腸で再吸収されることはありません。
ワンポイントアドバイス
胆汁の役割と流れを理解する際は、以下のポイントを押さえましょう:
- 胆汁の主成分:胆汁酸、胆汁色素(ビリルビン)、コレステロール。
- 機能:脂肪の乳化と消化の補助。
- 腸肝循環:胆汁酸が回腸で再吸収されるプロセス。
これらを整理することで、胆汁の機能や流れを効率的に覚えられます。