介入研究に該当するのはどれか。
- 特定の集団での継続的な治療の観察
- 通常行われている治療の効果判定
- 2群に分けた治療の前向き比較
- 複数データによる横断的比較
- 過去の治療成績間の比較
解答解説
正解は3.2群に分けた治療の前向き比較です。
介入研究とは、研究者が介入を行い、その結果を観察する研究デザインのことです。治療効果を評価するために2群に分け、1群に治療を行い、もう1群を対照群とする前向き比較試験(例:ランダム化比較試験、RCT)は典型的な介入研究です。
選択肢の解説
- 特定の集団での継続的な治療の観察
誤りです。このような研究は、介入を行わず自然な状態で経過を観察する「観察研究」に分類されます。介入研究ではありません。 - 通常行われている治療の効果判定
誤りです。通常行われる治療を評価する場合、観察研究(後ろ向き研究や前向きコホート研究)であることが多いです。研究者が治療法を割り当てる介入研究とは異なります。 - 2群に分けた治療の前向き比較
正解です。この研究では、研究者が介入を行い(例:異なる治療法を2群に割り付け)、その治療効果を前向きに比較します。この方法は介入研究に該当します。ランダム化比較試験(RCT)はこの手法を用いた最も信頼性の高い介入研究デザインです。 - 複数データによる横断的比較
誤りです。横断的研究は特定の時点でデータを収集し、異なる群や要因を比較する観察研究の一種であり、介入研究ではありません。 - 過去の治療成績間の比較
誤りです。過去のデータを用いる研究は「後ろ向き研究(レトロスペクティブ研究)」に該当し、観察研究の一部とされます。研究者が直接介入するわけではないため、介入研究とは言えません。
ワンポイントアドバイス
介入研究は、治療法や介入方法の効果を明確に検証するための研究デザインです。特にランダム化比較試験(RCT)は介入研究の中でも信頼性が高く、エビデンスレベルが高いとされています。介入研究と観察研究の違いを理解しておくことが、研究デザインを正確に把握するためのポイントです。