第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題42

エネルギー蓄積機能によって大きな推進力を得る目的で使われる義足の足部はどれか。

  1. 単軸足
  2. SAFE足
  3. SACH足
  4. フレックス足
  5. Greissinger足

解答解説

正解は4.フレックス足です。

フレックス足(Flex Foot)は、軽量で耐久性の高い素材(通常カーボンファイバー)を使用し、エネルギー蓄積機能を持つ義足足部です。歩行時のエネルギーを蓄積し、次の推進力として解放することで効率的な歩行を可能にします。この特性により、特にアクティブな義足利用者に適しています。

各選択肢の解説

  1. 単軸足
    単軸足は、足部の底屈・背屈の動きを1つの軸で制御する設計です。安定性を重視しており、エネルギー蓄積機能はありません。この選択肢は誤りです。
  2. SAFE足
    SAFE足(Stationary Attachment Flexible Endoskeleton)は、柔軟性のある設計で地面への適応が良いですが、エネルギー蓄積機能はありません。この選択肢は誤りです。
  3. SACH足
    SACH足(Solid Ankle Cushioned Heel)は、簡素でコストが低い設計ですが、エネルギー蓄積機能はなく、推進力を得るには不向きです。この選択肢は誤りです。
  4. フレックス足(正解)
    フレックス足は、エネルギー蓄積機能を持ち、歩行時に大きな推進力を得ることができます。 スポーツやアクティブな義足利用者に適しており、この選択肢が正解です。
  5. Greissinger足
    Greissinger足は、主に回転機能を重視した設計であり、エネルギー蓄積機能はありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

エネルギー蓄積機能を持つ足部(例:フレックス足)は、アクティブな義足利用者やスポーツ義足で特に重要です。試験では、各義足足部の特徴と適応を正確に覚え、患者の活動レベルに応じた選択ができるようにしましょう。