Parkinson 病のHoehn&Yahrの重症度分類ステージで適切なのはどれか。
- ステージⅠでは両側の機能障害がみられる。
- ステージⅡでは姿勢反射障害がみられる。
- ステージⅢでは機能障害の左右差が顕著となってくる。
- ステージⅣでは日常生活に制限があり転倒しやすい。
- ステージⅤでは日常生活に制限が大きいが手すり歩行は可能である。
解答解説
正解は4.ステージⅣでは日常生活に制限があり転倒しやすい。です。
Hoehn&Yahrの重症度分類でステージⅣは、日常生活に制限があり、転倒のリスクが高まる段階です。患者はまだ自力での歩行が可能ですが、歩行にはサポートが必要となることが多く、転倒しやすい特徴があります。
選択肢の解説
- ステージⅠでは両側の機能障害がみられる。
ステージⅠは片側のみに症状が現れる段階であり、両側性の症状はみられません。両側性の機能障害が見られるのはステージⅡからです。この選択肢は誤りです。 - ステージⅡでは姿勢反射障害がみられる。
ステージⅡでは両側性の機能障害がみられるものの、姿勢反射障害はまだ見られません。姿勢反射障害が現れるのはステージⅢからです。この選択肢は誤りです。 - ステージⅢでは機能障害の左右差が顕著となってくる。
ステージⅢでは両側性の症状が進行し、姿勢反射障害がみられる段階です。機能障害の左右差はステージⅠやⅡでみられる特徴であり、この段階では左右差は顕著ではありません。この選択肢は誤りです。 - ステージⅣでは日常生活に制限があり転倒しやすい。
ステージⅣは、日常生活の多くの場面で制限が出現し、転倒リスクが高まる段階です。歩行には支援が必要になる場合が多いものの、自力での歩行は可能です。この選択肢が正解です。 - ステージⅤでは日常生活に制限が大きいが手すり歩行は可能である。
ステージⅤは、ほぼ全介助を必要とする段階であり、通常は車椅子またはベッドでの生活を余儀なくされます。手すり歩行が可能であるという記述はステージⅤには該当しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
Hoehn&Yahr分類は、Parkinson病の重症度を段階的に評価する基準で、症状の進行を把握するのに有用です。特にステージⅢ(姿勢反射障害の出現)とステージⅣ(転倒リスクの増加、日常生活の制限)の違いを正確に理解しておくことが重要です。試験では、症状や日常生活への影響と各ステージの特徴を関連付けて覚えるようにしましょう。