第51回

第51回理学療法士国家試験 午前問題13

他の筋への影響を最小限にしてハムストリングスの伸張運動を行う場合、適切でないのはどれか。

  1. 図1
  2. 図2
  3. 図3
  4. 図4
  5. 図5

解答解説

正解は1.図11です。

ハムストリングスを効率的に伸張するためには、骨盤を前傾させる姿勢が重要です。図1では、股関節を屈曲させながら膝を過度に屈曲させており、ハムストリングスの伸張が不十分になる可能性があります。また、他の筋(例えば大腿四頭筋や腸腰筋)の活動が影響し、目的の筋に効果が集中しないため、この方法は適切でないと言えます。

選択肢の解説

  1. 図1
    図1は股関節を大きく屈曲させながら膝を過度に屈曲する方法です。この姿勢ではハムストリングスの伸張が不十分になり、腸腰筋や大腿四頭筋など他の筋が影響を受けやすくなります。そのため、他の筋への影響を最小限にするという目的に反しており、不適切です。
  2. 図2
    図2は骨盤を前傾させながらハムストリングスを直接伸張する姿勢です。この方法は、ハムストリングスに集中して伸張を加えることができ、他の筋への影響を抑えることができます。適切な方法です。
  3. 図3
    図3は片脚を台に乗せて骨盤を前傾させ、ハムストリングスを伸張しています。この姿勢も目的の筋を効果的に伸ばすことができ、他の筋への影響を最小限に抑える適切な方法です。
  4. 図4
    図4は足部を牽引しながら膝を伸展させる方法で、ハムストリングスを効率的に伸ばすことができます。この動作は目的の筋を的確にターゲットとしており、他の筋への影響も少ないため適切です。
  5. 図5
    図5は骨盤を前傾させながら体幹を前屈させる方法で、ハムストリングスの伸張に効果的です。この姿勢も目的の筋にフォーカスできるため、他の筋への影響を最小限に抑えられます。

ワンポイントアドバイス

ハムストリングスを効率的に伸張するには、骨盤の前傾を保ちながら股関節を屈曲する姿勢がポイントです。膝を過度に屈曲させると伸張の効果が減少し、他の筋の影響が増えるため注意が必要です。また、筋の付着部を意識して、目的の筋に適切な負荷がかかる姿勢を常に心がけましょう。