第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題59

解剖学的嗅ぎタバコ入れで触診できるのはどれか。

  1. 月状骨
  2. 三角骨
  3. 舟状骨
  4. 小菱形骨
  5. 有頭骨

解答解説

正解は3です。

解剖学的嗅ぎタバコ入れ(anatomical snuffbox)は、手の背側にある三角形の陥凹部で、舟状骨を触診できる部位として知られています。この陥凹は長母指伸筋腱と短母指伸筋腱、長母指外転筋腱によって形成されます。

選択肢の解説

  1. 月状骨
    誤りです。 月状骨は手根骨の中央に位置し、嗅ぎタバコ入れから触診することはできません。
  2. 三角骨
    誤りです。 三角骨は尺側(小指側)に位置し、嗅ぎタバコ入れからは触診できません。
  3. 舟状骨
    正しい記述です。 解剖学的嗅ぎタバコ入れの底部に舟状骨があり、ここで触診可能です。特に舟状骨骨折の診断時に重要です。
  4. 小菱形骨
    誤りです。 小菱形骨(大菱形骨と呼ばれることもあります)は母指の基部に位置しますが、嗅ぎタバコ入れの底部ではありません。
  5. 有頭骨
    誤りです。 有頭骨は手根骨の中央部に位置し、嗅ぎタバコ入れから触診できる部位ではありません。

ワンポイントアドバイス

解剖学的嗅ぎタバコ入れは、舟状骨骨折を確認するための重要な触診部位です。この部位を形成する腱(長母指伸筋腱、短母指伸筋腱、長母指外転筋腱)も併せて覚えると、試験問題に対応しやすくなります。