第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題40

認知症の周辺症状であるBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)はどれか。

  1. 失行
  2. 失認
  3. 妄想
  4. 見当識障害
  5. 遂行機能障害

解答解説

正解は3(妄想)です。

解説

BPSD(認知症の周辺症状)は、認知症に伴う行動や心理的症状を指します。主に以下の特徴を持ちます。

  • 妄想:BPSDの代表的な症状で、「盗られ妄想」や「被害妄想」などがよく見られます。
    正解

その他の選択肢について:

  1. 失行
    意図した動作を適切に行えなくなる症状で、認知症の中核症状に該当します。
    BPSDではない
  2. 失認
    見たり聞いたりしたものを認識できなくなる症状で、これも中核症状です。
    BPSDではない
  3. 見当識障害
    日付や場所、自分の状況を把握できなくなる状態で、中核症状とされています。
    BPSDではない
  4. 遂行機能障害
    計画や判断力の低下により物事を進められなくなる状態で、中核症状に分類されます。
    BPSDではない

ワンポイントアドバイス

BPSDと中核症状を区別することが重要です。中核症状は認知機能の低下が原因で直接的に起こる症状(失行、失認など)です。一方で、BPSDは行動や心理的変化を含む症状(妄想、不安、攻撃性など)を指します。この違いを覚えておきましょう。