Ⅱ型呼吸不全では正常で、Ⅰ型呼吸不全で増加するのはどれか。
- 1秒率
- 肺活量
- 動脈血酸素分圧
- 動脈血二酸化炭素分圧
- 肺胞気-動脈血酸素分圧較差
解答解説
正解は5. 肺胞気-動脈血酸素分圧較差です。
Ⅰ型呼吸不全では肺胞-動脈間の酸素分圧較差(A-aDO2)が増加します。一方、Ⅱ型呼吸不全ではA-aDO2は通常正常範囲に収まります。
各選択肢の解説
- 1秒率
この選択肢は誤りです。
1秒率は閉塞性肺疾患で低下し、呼吸不全の分類には直接関与しません。 - 肺活量
この選択肢は誤りです。
肺活量は制限性肺疾患で低下しますが、Ⅰ型・Ⅱ型呼吸不全の区別には関与しません。 - 動脈血酸素分圧
この選択肢は誤りです。
動脈血酸素分圧(PaO2)はどちらの呼吸不全でも低下します。 - 動脈血二酸化炭素分圧
この選択肢は誤りです。
PaCO2はⅡ型呼吸不全で増加し、Ⅰ型呼吸不全では通常正常または低下します。 - 肺胞気-動脈血酸素分圧較差
この選択肢が正解です。
Ⅰ型呼吸不全では、ガス交換障害によりA-aDO2が増加します。
ワンポイントアドバイス
Ⅰ型呼吸不全(低酸素血症)とⅡ型呼吸不全(低酸素血症+高二酸化炭素血症)の違いを押さえ、A-aDO2がⅠ型で増加する理由を理解しておきましょう。