第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題33

上肢・下肢の Brunnstrom 法ステージとテスト動作の組合せで正しいのはどれか。

  1. 上肢Ⅳ – 座位にて肘伸展位で前腕を回内・回外する。
  2. 上肢Ⅴ – 座位にて肘伸展位で前方水平位に上げる。
  3. 下肢Ⅳ – 座位にて股関節・膝関節・足関節を同時に屈曲する。
  4. 下肢Ⅴ – 立位にて股伸展位で膝関節のみ屈曲する。
  5. 下肢Ⅵ – 立位にて膝伸展位で足関節のみ屈曲する。

解答解説

正解は4. 下肢Ⅴ – 立位にて股伸展位で膝関節のみ屈曲するです。

Brunnstrom法ステージⅤでは、協調運動が可能になる段階であり、独立した関節運動が可能です。立位での膝関節単独屈曲は、この段階の典型的なテスト動作です。

各選択肢の解説

  1. 上肢Ⅳ – 座位にて肘伸展位で前腕を回内・回外する
    この選択肢は誤りです。
    上肢Ⅳでは分離運動が始まりますが、この動作はステージⅤのテスト動作に該当します。
  2. 上肢Ⅴ – 座位にて肘伸展位で前方水平位に上げる
    この選択肢は誤りです。
    前方水平位への挙上は上肢Ⅵの動作であり、ステージⅤではありません。
  3. 下肢Ⅳ – 座位にて股関節・膝関節・足関節を同時に屈曲する
    この選択肢は誤りです。
    下肢Ⅳでは、分離運動が部分的に可能になりますが、動作の協調性が完全ではありません。
  4. 下肢Ⅴ – 立位にて股伸展位で膝関節のみ屈曲する
    この選択肢が正解です。
    下肢Ⅴでは、協調運動が発達し、膝関節の単独屈曲が可能になります。
  5. 下肢Ⅵ – 立位にて膝伸展位で足関節のみ屈曲する
    この選択肢は誤りです。
    足関節の分離運動は下肢Ⅵの動作に該当しますが、膝伸展位は要求されません。

ワンポイントアドバイス

Brunnstrom法ステージでは、回復段階ごとに運動機能の特徴が異なります。特にステージⅤ以降は、分離運動と協調運動が進むため、段階ごとのテスト動作を正確に覚えることが重要です。