理学療法士の行動で適切なのはどれか。
- 患者の病状を許可なく友人に伝える。
- 患者に担当作業療法士の自宅住所を教える。
- 先輩職員に患者宅の家屋構造を伝えて住宅改修の相談をする。
- 患者の全身動画を自分のスマートフォンに保存して歩行を分析する。
- 利用者限定のSNS〈Social networking service〉に患者の個人情報を投稿する。
解答解説
正解は「3」です。
患者宅の家屋構造について先輩職員と相談し、住宅改修を検討することは患者の生活環境の改善を目的とした行動であり、業務として適切です。患者の情報を共有する相手が職務上の関係者であり、目的が患者の利益に沿ったものであれば問題ありません。ただし、他の選択肢はいずれも倫理的または法的に問題があり、適切とは言えません。
選択肢ごとの解説
- 患者の病状を許可なく友人に伝える。
患者のプライバシーを侵害する行為であり、倫理的に不適切です。医療従事者は守秘義務を厳守しなければなりません。 - 患者に担当作業療法士の自宅住所を教える。
個人情報の保護に関する問題があり、不適切です。他職種の個人情報を患者に伝える行為は信頼関係を損ねる可能性があります。 - 先輩職員に患者宅の家屋構造を伝えて住宅改修の相談をする。
患者の生活環境の改善を目的とした業務上の適切な行動です。このような情報共有はチーム医療の一環として必要であり、適法かつ倫理的に問題ありません。 - 患者の全身動画を自分のスマートフォンに保存して歩行を分析する。
個人所有の機器に患者のデータを保存する行為は、情報漏洩のリスクがあり不適切です。分析は適切な施設の機器やシステムを使用して行うべきです。 - 利用者限定のSNS〈Social networking service〉に患者の個人情報を投稿する。
SNSへの個人情報投稿は重大なプライバシー侵害であり、法律および倫理に反する行為です。たとえ利用者限定であっても認められません。
ワンポイントアドバイス
医療従事者には守秘義務があり、患者のプライバシー保護が最優先されます。情報共有は、業務上必要で、かつ適切な相手にのみ行うべきです。また、個人所有の端末やSNSの使用は避け、施設の規定に従った行動を心がけましょう。