強迫性障害で正しいのはどれか。
- 薬物療法は無効である。
- 曝露反応妨害法が行われる。
- 強迫行為はさせられ体験による。
- うつ病を合併することはまれである。
- 患者は強迫行為の不合理性を自覚していない。
解答解説
正解は2.曝露反応妨害法が行われるです。
曝露反応妨害法(ERP: Exposure and Response Prevention)は、強迫性障害(OCD)の治療で用いられる認知行動療法の一種です。患者が恐れている状況や刺激に徐々に曝露し、それに対する強迫行為を行わないように妨害することで症状を軽減します。この治療法は強迫性障害に対して高い効果が認められています。
各選択肢の解説
- 薬物療法は無効である。
この選択肢は誤りです。SSRIや抗うつ薬が有効であり、薬物療法は治療の一環として重要です。 - 曝露反応妨害法が行われる。
この選択肢が正解です。ERPは強迫性障害の標準的な心理療法です。強迫行為を抑制し、不安を軽減する治療法です。 - 強迫行為はさせられ体験による。
この選択肢は誤りです。強迫行為は患者自身の強迫観念に基づき、自発的に行われるものです。 - うつ病を合併することはまれである。
この選択肢は誤りです。強迫性障害ではうつ病を合併することが多いです。 - 患者は強迫行為の不合理性を自覚していない。
この選択肢は誤りです。多くの場合、患者は強迫行為が不合理であることを認識しています。
ワンポイントアドバイス
強迫性障害では、曝露反応妨害法(ERP)が治療の中心となり、薬物療法(特にSSRI)も補助的に用いられる点を押さえましょう。また、患者が不合理性を自覚しているが行動を止められないという特徴も試験で頻出です。