正常歩行で遠心性収縮をする筋はどれか。2つ選べ。
- 踵接地から足底接地までの前脛骨筋
- 足底接地から立脚中期までの下腿三頭筋
- 立脚中期から踵離地までの大殿筋
- 加速期から遊脚中期までの内側広筋
- 遊脚中期から減速期までの腸腰筋
解答解説
正解は1.踵接地から足底接地までの前脛骨筋と2.足底接地から立脚中期までの下腿三頭筋です。
- 踵接地から足底接地までの前脛骨筋
この選択肢が正解です。踵接地から足底接地の間、前脛骨筋は遠心性収縮を行い、足関節のゆっくりした底屈を制御します。これにより足部が滑らかに接地します。 - 足底接地から立脚中期までの下腿三頭筋
この選択肢が正解です。立脚初期から中期にかけて、下腿三頭筋が遠心性収縮を行い、足関節の背屈を制御して下腿が前方に倒れる動きを抑えます。 - 立脚中期から踵離地までの大殿筋
この選択肢は誤りです。この時期の大殿筋は主に求心性収縮(短縮性収縮)で股関節の伸展を行います。遠心性収縮は起こりません。 - 加速期から遊脚中期までの内側広筋
この選択肢は誤りです。内側広筋は膝関節の伸展を担いますが、この時期ではほとんど収縮しません。遠心性収縮も関与しません。 - 遊脚中期から減速期までの腸腰筋
この選択肢は誤りです。減速期では腸腰筋は主に休止しており、遠心性収縮には関与しません。
ワンポイントアドバイス
歩行時の遠心性収縮は、関節のスムーズな動きを制御するために重要です。特に前脛骨筋(足関節底屈の制御)と下腿三頭筋(足関節背屈の制御)の動作を理解しておきましょう。