注意欠如・多動性障害について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 薬物療法は行わない。
- 男児よりも女児に多い。
- 生育歴の聴取が重要である。
- 二次性の精神症状に注意が必要である。
- 成人期において診断されることはない。
解答解説
正解は3. 生育歴の聴取が重要であると4. 二次性の精神症状に注意が必要であるです。
解説
- 薬物療法は行わない
注意欠如・多動性障害(ADHD)においては、行動療法や環境調整に加え、薬物療法(メチルフェニデートなど)が有効な治療法として一般的に行われます。この選択肢は誤りです。 - 男児よりも女児に多い
ADHDは男児に多く見られる疾患であり、特に注意欠如が目立つタイプは女児において診断が遅れることもあります。この選択肢は誤りです。 - 生育歴の聴取が重要である
ADHDは発達期における症状の経過が診断の重要な要素です。生育歴を詳しく聴取することで症状の特徴や障害の有無を把握します。この選択肢が正解です。 - 二次性の精神症状に注意が必要である
ADHDの影響で社会的な不適応やストレスが続くと、二次的に不安障害やうつ病などの精神症状が現れることがあります。これに対する注意が必要です。この選択肢が正解です。 - 成人期において診断されることはない
ADHDは成人になってからも症状が持続するケースがあり、成人期に診断される例も増えています。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
ADHDの診断には、症状が7歳以前に発現していること、生育歴や家族歴、現在の環境要因などの多角的な評価が必要です。治療は症状の特性や年齢に応じて薬物療法と行動療法を組み合わせることが効果的です。