第53回

第53回理学療法士国家試験 午後問題94

肝炎について正しいのはどれか。

  1. A型肝炎の慢性化率は約20%である。
  2. B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効である。
  3. C型肝炎のキャリアはHCV抗原が陽性である。
  4. 慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはB型である。
  5. 慢性肝炎においては急性増悪期を過ぎても運動制限を行う。

解答解説

正解は2. B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効であるです。

解説

  1. A型肝炎の慢性化率は約20%である
    A型肝炎は急性肝炎を引き起こしますが、慢性化することはありません。この選択肢は誤りです。
  2. B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効である
    B型肝炎ウイルス(HBV)はワクチン接種によって高い予防効果が得られます。特に医療従事者や高リスク群には推奨されています。この選択肢が正解です。
  3. C型肝炎のキャリアはHCV抗原が陽性である
    C型肝炎ウイルス(HCV)のキャリアではHCV抗体が陽性となるのが一般的です。抗原が検出されることは少なく、この選択肢は誤りです。
  4. 慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはB型である
    慢性肝炎の原因としては、現在ではC型肝炎ウイルス(HCV)が最も多いとされています。B型肝炎も原因の一つですが、最多ではありません。
  5. 慢性肝炎においては急性増悪期を過ぎても運動制限を行う
    急性増悪期を過ぎた慢性肝炎患者では、適度な運動が推奨される場合もあります。過度な運動制限を行うことは誤りです。

ワンポイントアドバイス

肝炎の種類によって予防法や慢性化の可能性が異なります。特にB型肝炎ではワクチン接種の重要性、C型肝炎では抗体検査や治療の進歩について押さえておきましょう。また、A型肝炎は慢性化しない点も試験に出やすいポイントです。