てんかんに伴う精神症状として適切でないのはどれか。
- 粘着性
- 爆発性
- 疾病利得
- 不機嫌状態
- もうろう状態
解答解説
正解は3(疾病利得)です。
てんかんに伴う精神症状には、発作に関連するもうろう状態や慢性的な性格変化(粘着性や爆発性、不機嫌状態)が含まれます。疾病利得(病気を利用して周囲の注目や利益を得る心理的状態)は、てんかんには関連しないため不適切です。
各選択肢の解説
- 粘着性
てんかんに伴う性格変化として、粘着性(物事にこだわりやすい)がよく見られます。特に側頭葉てんかんでは顕著です。この選択肢は正しいです。 - 爆発性
爆発性(急に怒りを爆発させる)は、てんかん性人格変化の一つとして知られています。この選択肢は正しいです。 - 疾病利得
疾病利得は、病気を利用して周囲から注意や利益を得ようとする心理的メカニズムで、てんかんに特有の症状ではありません。主に心因性障害などで見られる特徴です。この選択肢は誤りです。 - 不機嫌状態
側頭葉てんかんなどでは、慢性的な不機嫌状態や感情の不安定さが見られることがあります。この選択肢は正しいです。 - もうろう状態
てんかん発作後に意識が曖昧なもうろう状態(自動症や健忘を伴う場合もある)が見られることがあります。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
てんかんに伴う精神症状を理解する際には、次の2つを区別して覚えると便利です:
- 急性症状:発作前後のもうろう状態、混迷、自動症
- 慢性症状:性格変化(粘着性、爆発性、不機嫌など)
疾病利得はてんかん特有ではないため、注意が必要です。