統合失調症において予後が良いのはどれか。
- 男性
- 若年での発症
- 潜行性の発症
- 強い陰性症状の存在
- 明らかな発症誘因の存在
解答解説
正解は5(明らかな発症誘因の存在)です。
統合失調症の予後に影響する要因として、明らかな発症誘因がある場合は治療が奏効しやすく、予後が良いとされています。誘因が特定できる場合、その誘因を取り除くことで症状が改善しやすくなるためです。
各選択肢の解説
- 男性
一般に、男性は女性よりも発症が早く、陰性症状が強いことが多いため、予後が悪い傾向にあります。この選択肢は誤りです。 - 若年での発症
若年発症(思春期や青年期)は病状が慢性化しやすく、予後が悪いとされています。成人以降の発症のほうが予後は良いです。この選択肢は誤りです。 - 潜行性の発症
潜行性発症(徐々に進行する発症)は、急性発症に比べて症状が慢性化しやすく、予後が悪い傾向にあります。この選択肢は誤りです。 - 強い陰性症状の存在
陰性症状(意欲低下、感情平板化など)は治療が困難であり、強い陰性症状がある場合は予後が悪いとされています。この選択肢は誤りです。 - 明らかな発症誘因の存在
急性のストレスや環境要因などの発症誘因が明確な場合、治療の介入が効果を発揮しやすく、症状の改善が期待されます。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
統合失調症の予後を左右する要因:
- 予後が良い要因:急性発症、明確な誘因、早期治療、良好な社会的支援
- 予後が悪い要因:若年発症、潜行性発症、強い陰性症状、男性
早期発見と適切な治療、生活環境の整備が予後改善に重要です。