第54回

第54回理学療法士国家試験 午前問題85

性染色体異常で発症するのはどれか。2つ選べ。

  1. Down 症候群
  2. Marfan 症候群
  3. Turner 症候群
  4. Williams 症候群
  5. Kleinfelter 症候群

解答解説

正解は3. Turner 症候群5. Kleinfelter 症候群です。

解説

性染色体異常とは、X染色体やY染色体の異常によって生じる疾患を指します。以下に各選択肢を解説します。

各選択肢の解説

  1. Down 症候群(誤り)
    • Down症候群は、21番染色体が3本存在する「常染色体異常」によって発症します。性染色体異常ではありません。
  2. Marfan 症候群(誤り)
    • Marfan症候群は、常染色体優性遺伝により発症し、FBN1遺伝子の変異が原因です。性染色体異常ではありません。
  3. Turner 症候群(正解)
    • Turner症候群は、性染色体異常(主に45,X)によって発症します。通常の女性の性染色体(46,XX)に対し、X染色体が1本しかない状態です。低身長や卵巣の発育不全などが特徴です。
  4. Williams 症候群(誤り)
    • Williams症候群は、7番染色体の一部欠失による常染色体異常が原因で、性染色体とは関係ありません。
  5. Kleinfelter 症候群(正解)
    • Kleinfelter症候群は、性染色体異常(47,XXYなど)によって発症します。男性においてX染色体が1本多い状態で、男性不妊や女性化乳房などが特徴です。

ワンポイントアドバイス

性染色体異常による代表的な疾患を覚えておきましょう:

  • Turner症候群(45,X):女性、低身長、卵巣機能不全。
  • Kleinfelter症候群(47,XXY):男性、不妊、女性化乳房。
    一方、Down症候群やMarfan症候群などは常染色体異常や遺伝子変異によるものであり、性染色体異常ではありません。この点を区別して覚えてください。