反射マーカを用いた三次元歩行分析装置で評価が最も困難なのはどれか。
- 歩幅
- 歩行率
- 重心の変化
- 足底圧分布
- 関節角度変化
解答解説
正解は4(足底圧分布)です。
三次元歩行分析装置は、反射マーカを身体の特定部位に装着し、カメラでその動きを記録することで、歩行における動的なデータ(歩幅、歩行率、重心変化、関節角度変化など)を取得します。ただし、足底圧分布は接地面での力分布を測定するもので、圧力センサーを用いる装置(フットプレートやインソール型センサー)を必要とします。そのため、反射マーカだけでは評価が困難です。
各選択肢の解説
- 歩幅
歩幅は、反射マーカを用いることで正確に測定可能です。歩行周期中の両足の位置関係を計算することで求められます。この選択肢は誤りです。 - 歩行率
歩行率(歩数/分)は、歩行周期の時間データから容易に計算できます。反射マーカでの評価は可能です。この選択肢は誤りです。 - 重心の変化
重心の動きは反射マーカを用いることで詳細に解析可能です。身体全体の動きから重心の軌跡を計算する技術が確立されています。この選択肢は誤りです。 - 足底圧分布
足底圧分布は、足底にかかる力の分布を測定するもので、三次元歩行分析装置では直接測定できません。圧力センサーを用いる専用装置が必要です。この選択肢が正しいです。 - 関節角度変化
関節角度は、反射マーカの位置データをもとに計算できます。歩行中の関節の動きを詳細に解析するのが三次元歩行分析装置の主な機能です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
三次元歩行分析装置は、動作解析において関節の動きや重心変化などの動的データを収集するのに非常に有用です。ただし、力の計測(足底圧分布や床反力)には別途センサーが必要です。これらを組み合わせることで、より総合的な歩行解析が可能となります。