筋紡錘の感覚神経線維で正しいのはどれか。2つ選べ。
- Ⅰa
- Ⅰb
- Ⅱ
- α
- γ
解答解説
正解は1(Ⅰa)と3(Ⅱ)です。
筋紡錘は筋肉の伸張を感知する感覚受容器で、筋長や筋の伸張速度の情報を中枢に伝えます。この役割を果たす感覚神経線維は、Ⅰa線維とⅡ線維です。
- Ⅰa線維:筋紡錘の主に核袋線維を支配し、筋の伸張速度を感知します。
- Ⅱ線維:筋紡錘の核鎖線維を支配し、筋の静的な長さを感知します。
各選択肢の解説
- Ⅰa
Ⅰa線維は筋紡錘の一次終末に接続し、筋の動的な伸張(速度)を感知します。筋伸張反射(伸張反射)にも関与します。この選択肢は正しいです。 - Ⅰb
Ⅰb線維はゴルジ腱器官に接続し、筋の張力を感知します。筋紡錘には関与しません。この選択肢は誤りです。 - Ⅱ
Ⅱ線維は筋紡錘の二次終末に接続し、筋の静的な長さを感知します。この選択肢は正しいです。 - α
α運動ニューロンは、筋収縮を制御する運動線維であり、感覚線維ではありません。筋紡錘の感覚情報には関与しません。この選択肢は誤りです。 - γ
γ運動ニューロンは筋紡錘の錘内筋線維を収縮させ、感度を調節する役割を担いますが、感覚線維ではありません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
筋紡錘の感覚神経線維は、Ⅰa線維(動的情報)とⅡ線維(静的情報)の2種類が重要です。一方、ゴルジ腱器官はⅠb線維を介して筋の張力を感知します。この違いを明確に区別することで、反射機構や運動制御の理解が深まります。