第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題54

筋皮神経支配の筋はどれか。2つ選べ。

  1. 肘筋
  2. 棘下筋
  3. 三角筋
  4. 烏口腕筋
  5. 上腕二頭筋

解答解説

正解は4(烏口腕筋)と5(上腕二頭筋)です。
筋皮神経は、腕神経叢から分岐し、主に上腕前面の屈筋群を支配します。具体的には、烏口腕筋、上腕二頭筋、上腕筋の一部を支配します。これらの筋は、肘関節の屈曲や肩関節の動きに関与します。

各選択肢の解説

  1. 肘筋
    肘筋は肘関節の伸展を補助する筋で、橈骨神経によって支配されています。筋皮神経の支配筋ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 棘下筋
    棘下筋は肩関節の外旋を行う筋で、肩甲上神経によって支配されています。筋皮神経の支配筋ではありません。この選択肢は誤りです。
  3. 三角筋
    三角筋は肩関節の外転を主に担当する筋で、腋窩神経によって支配されています。筋皮神経の支配筋ではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 烏口腕筋
    烏口腕筋は肩関節の屈曲や内転を行う筋で、筋皮神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。
  5. 上腕二頭筋
    上腕二頭筋は肘関節の屈曲と前腕の回外を行う筋で、筋皮神経によって支配されています。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

筋皮神経は、主に上腕の屈筋群(烏口腕筋、上腕二頭筋、上腕筋)を支配する神経です。一方、伸展や外旋に関与する筋(肘筋や棘下筋)や、肩の外転を担う筋(三角筋)は、それぞれ異なる神経による支配であることを理解しましょう。