第58回

第58回理学療法士国家試験 午前問題61

細胞内小器官の働きで正しいのはどれか。

  1. 中心小体は転写を開始する。
  2. リソゾームはATPを合成する。
  3. 粗面小胞体で蛋白質が合成される。
  4. Golgi装置で細胞内の物質を分解する。
  5. ミトコンドリアは細胞分裂において染色体の分離を担う。

解答解説

正解は3.粗面小胞体で蛋白質が合成されるです。

粗面小胞体は表面にリボソームを持ち、主に蛋白質の合成と初期修飾を行います。他の選択肢の記述は小器官の働きとして誤りです。

各選択肢の解説

  1. 中心小体は転写を開始する。
    この選択肢は誤りです。中心小体は細胞分裂時の紡錘体形成に関与しますが、転写には関係しません。
  2. リソゾームはATPを合成する。
    この選択肢は誤りです。リソゾームは不要な細胞内物質の分解を担い、ATPの合成はミトコンドリアの役割です。
  3. 粗面小胞体で蛋白質が合成される。
    この選択肢が正解です。粗面小胞体はリボソームが付着し、蛋白質を合成します。
  4. Golgi装置で細胞内の物質を分解する。
    この選択肢は誤りです。Golgi装置は、蛋白質や脂質を加工・輸送する役割があります。分解はリソゾームが担います。
  5. ミトコンドリアは細胞分裂において染色体の分離を担う。
    この選択肢は誤りです。ミトコンドリアはATP合成を行い、染色体の分離は中心小体が関与します。

ワンポイントアドバイス

細胞小器官の働きを整理し、粗面小胞体=蛋白質合成、リソゾーム=分解、ミトコンドリア=ATP合成などの特徴をしっかり押さえてください。おきましょう。