胎児期に感染することで先天性奇形を生じるのはどれか。
- MRSA
- 結核菌
- 風疹ウイルス
- B型肝炎ウイルス
- ヘリコバクター・ピロリ菌
解答解説
正解は 3. 風疹ウイルス です。
胎児期に母体が風疹ウイルスに感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、先天性風疹症候群(CRS)を引き起こすことがあります。この症候群では、心奇形、白内障、難聴などの先天性奇形が生じるリスクが高まります。妊娠初期の感染が特に危険であり、予防には風疹ワクチンが有効です。
各選択肢の解説
- MRSA
誤りです。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は院内感染の原因菌として知られますが、胎児期の先天性奇形とは関連しません。 - 結核菌
誤りです。結核菌は母子感染を引き起こす可能性がありますが、先天性奇形の直接的な原因にはなりません。 - 風疹ウイルス
正解です。風疹ウイルスは胎児に感染し、先天性風疹症候群を引き起こすことがあります。 特に妊娠初期の感染で重大な影響を及ぼすことが知られています。 - B型肝炎ウイルス
誤りです。B型肝炎ウイルスは分娩時に母子感染を引き起こすことがありますが、先天性奇形とは関係ありません。 - ヘリコバクター・ピロリ菌
誤りです。ヘリコバクター・ピロリ菌は胃潰瘍や胃がんのリスクと関連しますが、胎児期の先天性奇形とは無関係です。
ワンポイントアドバイス
先天性奇形を引き起こす感染症として、TORCH症候群(Toxoplasmosis、Others、Rubella、Cytomegalovirus、Herpes simplex)がよく知られています。特に風疹ウイルスやサイトメガロウイルスの感染が妊娠初期に重大な影響を及ぼすため、母体のワクチン接種や適切な管理が重要です。