外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具の使用が最も適切なのはどれか。
- 歩行中の膝折れ
- 足クローヌス
- 深部感覚障害
- 内反尖足
- 外反膝
解答解説
正解は 4. 内反尖足 です。
外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具は、内反尖足の矯正や制御に用いられる装具です。内反尖足は足関節が内反および底屈の状態になる異常歩行パターンで、特に脳卒中や上位運動ニューロン障害などに伴う痙縮でよく見られます。外側ストラップは内反変形を抑制し、金属支柱が足関節の安定性を提供します。
各選択肢の解説
- 歩行中の膝折れ
膝折れは膝関節の安定性が不足している場合に生じ、膝継手付き短下肢装具(KAFO)が必要です。 外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具は適していません。この選択肢は誤りです。 - 足クローヌス
足クローヌスは、筋痙縮や中枢神経障害で見られる振動性収縮です。 これに対して装具を用いる場合、クローヌス自体を直接的に制御するのではなく、筋痙縮を緩和する目的で他の装具を考慮します。この選択肢は誤りです。 - 深部感覚障害
深部感覚障害では、装具が感覚補助として使用されることがありますが、外側ストラップ付き金属支柱は直接的な適応ではありません。 この選択肢は誤りです。 - 内反尖足
正解です。内反尖足は足関節が内反および底屈する状態であり、外側ストラップが内反を抑制し、金属支柱が足関節の安定性を補助します。 この装具の典型的な適応例です。 - 外反膝
外反膝の場合は、膝関節の外反を制御する装具(膝継手付き装具など)が使用されます。 短下肢装具は適切ではありません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
装具の選択は、患者の障害部位や運動機能に基づき適切に行う必要があります。外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具は、内反尖足の矯正に特化しており、痙縮による異常歩行の改善に役立ちます。また、外反膝や膝折れには膝継手付き装具が必要であることを区別して覚えておきましょう。