咳をしたときに生じる尿失禁はどれか。
- 溢流性
- 機能性
- 切迫性
- 反射性
- 腹圧性
解答解説
正解は 5. 腹圧性 です。
腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、笑ったとき、または重い物を持ち上げたときなどに、腹圧が急激に上昇した際に生じる尿失禁です。このような場面では、腹圧の増加に対して尿道括約筋の圧が十分に保たれないため、尿が漏れてしまいます。
各選択肢の解説
- 溢流性
溢流性尿失禁は、膀胱に尿が溜まりすぎて膀胱内圧が上がり、尿道を越えて尿が漏れるタイプの失禁です。通常、腹圧の増加とは関係なく、尿閉や膀胱の機能不全などで起こります。 - 機能性
機能性尿失禁は、身体的または認知的な障害により、トイレに間に合わないために生じる尿失禁です。咳などによる腹圧の増加とは関係ありません。 - 切迫性
切迫性尿失禁は、急に強い尿意を感じてトイレに間に合わずに尿が漏れるタイプの失禁です。これは過活動膀胱に関連しており、咳やくしゃみによる腹圧の増加とは無関係です。 - 反射性
反射性尿失禁は、脊髄損傷などにより膀胱の反射的な収縮が制御できなくなり、尿が漏れるものです。腹圧の変化に関係なく、神経の反射によって尿が漏れます。 - 腹圧性(正解)
腹圧性尿失禁は、咳、くしゃみ、笑いなどによる腹圧の急激な増加により尿が漏れるタイプの失禁です。この選択肢が正解です。
ワンポイントアドバイス
尿失禁の種類には、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁などがあり、それぞれ異なる原因で発生します。特に、咳やくしゃみなどの腹圧上昇に関連して尿が漏れる場合は、腹圧性尿失禁として覚えておきましょう。