第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題71

右下の外側面を図に示す。矢印の筋の作用で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 足の底屈
  2. 足の背屈
  3. 足の内がえし
  4. 足の外がえし
  5. 第2〜5指の伸展

解答解説

正解は1.足の底屈4.足の外がえしです。

図の矢印が示す筋は長腓骨筋で、腓骨筋群の一部です。この筋は足の外がえし(外反)と底屈を主な作用とします。足部の安定性を保つ役割もあります。

選択肢の解説

  1. 足の底屈
    長腓骨筋は足関節で底屈を補助する筋です。腓骨筋群全体が底屈に関与するため、この選択肢が正解です。
  2. 足の背屈
    背屈は主に前脛骨筋や長指伸筋が行う運動であり、長腓骨筋は関与しません。この選択肢は誤りです。
  3. 足の内がえし
    内がえし(内反)は後脛骨筋や前脛骨筋が担当します。長腓骨筋は外がえしに関与するため、この選択肢は誤りです。
  4. 足の外がえし
    長腓骨筋は腓骨筋群の一部であり、足関節の外がえし(外反)を行う重要な筋です。この選択肢が正解です。
  5. 第2〜5指の伸展
    指の伸展は長指伸筋が行う運動であり、長腓骨筋は関与しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

腓骨筋群(長腓骨筋・短腓骨筋)の特徴を覚えるポイント:

  • 作用:足の外がえし(外反)と底屈。
  • 走行:腓骨外側を走り、第1中足骨や足底外側に付着する。
  • 支配神経:浅腓骨神経(外側筋群を支配)。
    腓骨筋群は足部の安定性を支え、日常生活で重要な筋肉です。この役割を明確に理解しておきましょう。