第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題66

体温について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 高齢者は小児よりも高い。
  2. 直腸温は腋窩温よりも低い。
  3. 体温調節中枢は小脳にある。
  4. 午前よりも午後にかけて高くなる。
  5. 基礎体温は早朝覚醒安静時の体温である。

解答解説

正解は4.午後にかけて高くなる5.基礎体温は早朝覚醒安静時の体温であるです。

体温には日内変動があり、午前より午後に高くなるのが一般的です。また、基礎体温は早朝覚醒直後で安静時の体温を指します。特に女性の基礎体温は月経周期に伴う変化もあります。

選択肢の解説

  1. 高齢者は小児よりも高い。
    小児の体温は代謝が活発なため、高齢者よりも高い傾向にあります。高齢者は代謝が低下するため、体温もやや低めになります。この選択肢は誤りです。
  2. 直腸温は腋窩温よりも低い。
    直腸温は腋窩温よりも高く、通常0.5~1.0℃高い値を示します。この選択肢は誤りです。
  3. 体温調節中枢は小脳にある。
    体温調節中枢は小脳ではなく視床下部にあります。視床下部は体温、食欲、睡眠などを調節する中枢です。この選択肢は誤りです。
  4. 午前よりも午後にかけて高くなる。
    日内変動により、体温は午前中に低く、午後に高くなるのが通常です。この選択肢が正解です。
  5. 基礎体温は早朝覚醒安静時の体温である。
    基礎体温は、早朝起床直後、身体活動を始める前の安静時に測定される体温です。この選択肢が正解です。

ワンポイントアドバイス

体温に関する重要ポイントを整理しましょう:

  • 日内変動:午前が低く午後が高い。
  • 基礎体温:早朝覚醒直後の安静時体温。女性では月経周期の把握に用いられる。
  • 体温調節中枢:視床下部に位置する。
  • 直腸温>腋窩温>口腔温:測定部位で異なる。
    これらを理解しておくことで、体温に関する問題に正確に対応できます。