伸張反射について誤っているのはどれか。
- 筋紡錘が筋の長さを検知する。
- 痙縮では伸張反射が低下する。
- 伸張反射は単シナプス反射である。
- Ⅰa群神経線維はα運動神経に結合する。
- 錘外線維が伸ばされると錘内線維は活動を増す。
解答解説
正解は2.痙縮では伸張反射が低下するです。
痙縮では、上位運動ニューロン障害により伸張反射が亢進します。これは、抑制性介在ニューロンが十分に機能しなくなるため、筋紡錘からの興奮が増大し、筋が過剰に収縮しやすくなるためです。
選択肢の解説
- 筋紡錘が筋の長さを検知する。
筋紡錘は筋の長さや伸張速度を感知する感覚器官で、伸張反射において重要な役割を果たします。この選択肢は正しいです。 - 痙縮では伸張反射が低下する。
痙縮では伸張反射が低下するのではなく亢進します。この選択肢が誤りであり、正解です。 - 伸張反射は単シナプス反射である。
伸張反射は、筋紡錘からのⅠa群神経線維が直接α運動ニューロンにシナプスする単シナプス反射です。この選択肢は正しいです。 - Ⅰa群神経線維はα運動神経に結合する。
Ⅰa群神経線維は筋紡錘からの情報を脊髄に伝え、α運動ニューロンに直接結合します。この選択肢は正しいです。 - 錘外線維が伸ばされると錘内線維は活動を増す。
錘外線維が伸ばされると筋紡錘(錘内線維)が刺激され、Ⅰa群神経線維を通じて伸張反射が誘発されます。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
伸張反射に関連するポイントを押さえましょう:
- 伸張反射:筋が伸ばされたときに筋紡錘が反応し、筋収縮を引き起こす反射。
- 痙縮:上位運動ニューロン障害により、抑制が効かなくなり、反射が亢進する状態。
- 単シナプス反射:感覚ニューロンと運動ニューロンが1つのシナプスで連絡。
これらの基礎知識を整理すると、臨床現場や試験問題に対応しやすくなります。