第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題48

地域包括ケアシステムにおける支援の互助の説明として正しいのはどれか。

  1. 高齢者が生活保護を受ける。
  2. 高齢者が毎日ウォーキングする。
  3. 住民ボランティアが要介護者宅の庭を掃除する。
  4. 要介護者が通所リハビリテーションを利用する。
  5. 要介護者が自費で外出サービスを利用して買物に行く。

解答解説

正解は3.住民ボランティアが要介護者宅の庭を掃除するです。

地域包括ケアシステムでは、支援の形態を「自助」「互助」「共助」「公助」に分けて考えます。互助は、住民同士や地域のボランティアなどによる助け合いを指します。住民ボランティアが要介護者宅の庭を掃除することは、互助に該当します。

選択肢の解説

  1. 高齢者が生活保護を受ける。
    生活保護は国や自治体からの支援であり、公助に分類されます。互助ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 高齢者が毎日ウォーキングする。
    自分自身で健康を維持する活動は、自助に分類されます。互助ではありません。この選択肢は誤りです。
  3. 住民ボランティアが要介護者宅の庭を掃除する。
    地域住民同士が助け合う行為は互助に該当します。この選択肢が正解です。
  4. 要介護者が通所リハビリテーションを利用する。
    通所リハビリテーションは、介護保険制度を利用して提供されるサービスであり、共助に分類されます。互助ではありません。この選択肢は誤りです。
  5. 要介護者が自費で外出サービスを利用して買物に行く。
    自費でのサービス利用は、本人が主体的に行うものであり、自助に分類されます。互助ではありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

地域包括ケアシステムの支援形態を整理しましょう:

  • 自助:本人が主体的に行うこと(例:健康管理、ウォーキング)。
  • 互助:住民同士の助け合い(例:ボランティア活動)。
  • 共助:介護保険制度など、住民が支え合う仕組み(例:通所リハビリ)。
  • 公助:公的機関による支援(例:生活保護、医療保険)。
    各分類を理解しておくと、問題を正確に解答できます。