第54回

第54回理学療法士国家試験 午前問題29

内反足に対する最も適切な靴の補正はどれか。

  1. Thomasヒール
  2. 内側フレアヒール
  3. クッションヒール
  4. メタタルザルバー
  5. 外側ソールウェッジ

解答解説

正解は5. 外側ソールウェッジです。

解説

内反足は、足が内側に傾斜している状態を指します。この変形を補正するには、足の外側を持ち上げる補正(外側ソールウェッジ)が効果的です。外側に傾斜を付けることで、荷重を適切に分散させ、内反の矯正や安定性の向上を図ります。

各補正の効果

  1. 外側ソールウェッジ(正解)
    • 外側に傾斜をつけた補正具で、内反足の矯正に直接有効です。足部の内側への倒れ込みを防ぎ、バランスを改善します。
  2. Thomasヒール(誤り)
    • 内側の支持を強化するヒールで、扁平足や外反足の補正に用います。内反足には適しません。
  3. 内側フレアヒール(誤り)
    • 内側の支持を広げることで安定性を向上させる補正具で、扁平足や外反足に効果的です。内反足には不適切です。
  4. クッションヒール(誤り)
    • 踵の衝撃を緩和する目的の補正具で、足部の変形の補正効果はありません。内反足の矯正には関与しません。
  5. メタタルザルバー(誤り)
    • 中足骨頭部のサポートを目的とした補正具で、足底痛や横アーチのサポートに用います。内反足の補正には関係がありません。

選択肢の解説

  1. Thomasヒール(誤り)
    • 足部内側をサポートするため、外反足や扁平足には有効ですが、内反足には適しません。
  2. 内側フレアヒール(誤り)
    • 内側への安定を強化するため、外反足に用いますが、内反足には不適切です。
  3. クッションヒール(誤り)
    • 衝撃緩和が目的で、変形の補正には効果がありません。
  4. メタタルザルバー(誤り)
    • 前足部の支持を目的とする補正具で、内反足の矯正には役立ちません。
  5. 外側ソールウェッジ(正解)
    • 外側の傾斜を設けることで、内反足の補正に最も適しています。足部の内側倒れ込みを防ぐ効果があります。

ワンポイントアドバイス

足部の変形に対する補正具を選ぶ際は、問題の方向性に応じたサポート方法を考慮することが重要です。内反足には外側サポート(外側ソールウェッジ)、外反足には内側サポート(Thomasヒールや内側フレアヒール)と覚えておきましょう。