アキレス腱炎でみられるアライメント異常の組み合わせで適切なのはどれか。
- 骨盤 後傾位
- 下腿 内旋位
- 踵骨 底屈位
- 立方骨 上方偏位
- ショパール関節 外転位
解答解説
正解は 2. 下腿 内旋位 です。
アキレス腱炎は、アキレス腱に過剰なストレスが加わることにより炎症が発生する障害です。この病態では、下肢全体のアライメントが影響を与えることが多く、特に下腿の内旋位がアキレス腱への負担を増加させる要因となります。下腿内旋により足部の回内が強調され、これがアキレス腱に余計な負担をかけることがあります。
各選択肢の解説
- 骨盤 後傾位
骨盤の後傾はアキレス腱炎の主因ではありません。後傾位はむしろ下肢全体の伸展傾向を助長し、アキレス腱への直接的な負担を減少させる可能性があります。したがって、不適切です。 - 下腿 内旋位
正解です。下腿が内旋することで足部が回内し、アキレス腱へのストレスが増加します。特にスポーツ動作で足部が頻繁に回内する場合、これが腱炎の進行につながります。 - 踵骨 底屈位
踵骨の底屈位は、アキレス腱の緊張状態を増加させる可能性がありますが、典型的なアライメント異常とはされていません。アキレス腱炎の主因ではないため、不適切です。 - 立方骨 上方偏位
立方骨の上方偏位は足部のアライメント異常としては考えられますが、アキレス腱炎との関連性は薄いです。アキレス腱に特有の負担を示唆するものではないため、不適切です。 - ショパール関節 外転位
ショパール関節の外転はアライメントの変化として認識されることがありますが、アキレス腱炎の直接的な要因ではありません。不適切です。
ワンポイントアドバイス
アキレス腱炎の主な原因は、足部の過剰回内やランニング動作での繰り返し負荷です。患者の動作分析では、足部の回内や下腿の内旋を確認することが重要です。また、適切なストレッチングや足底挿板(インソール)の使用が効果的な治療法となる場合があります。