5歳6か月の男児。脳性麻痺。歩行補助具を用いず屋外歩行が可能であるが、階段昇降時は手すりを必要とする。GMFCSのレベルはどれか。
- Ⅰ
- Ⅱ
- Ⅲ
- Ⅳ
- Ⅴ
解答解説
正解は2.Ⅱです。
GMFCS(Gross Motor Function Classification System)は脳性麻痺患者の粗大運動機能を5段階に分類するシステムです。この問題のケースでは、屋外歩行が補助具なしで可能であるが、階段昇降時には手すりが必要という特徴が該当します。GMFCSレベルⅡでは、補助具を用いずに歩行可能だが、環境や活動に応じて制限があり、手すりを使う場面があることが含まれます。
各選択肢の解説
- Ⅰ
レベルⅠは、年齢相応に階段昇降や屋外歩行が独立して行える状態です。本ケースでは、手すりが必要とされているため該当しません。 - Ⅱ
レベルⅡは、補助具なしで屋外歩行可能ですが、環境の影響を受け、手すりを使うなどの部分的な補助が必要になることがあります。本ケースがこれに該当します。 - Ⅲ
レベルⅢは、移動に歩行補助具が必要であるレベルです。本ケースのように補助具なしで屋外歩行が可能である状況には当てはまりません。 - Ⅳ
レベルⅣは、移動に車椅子などの補助具が主に用いられる段階です。本ケースの独立歩行可能な特徴とは大きく異なります。 - Ⅴ
レベルⅤは、すべての移動に全面的な介助が必要で、粗大運動能力が最も制限される状態です。本ケースでは該当しません。
ワンポイントアドバイス
GMFCSは患者の年齢や運動能力に応じて分類されますが、日常生活での具体的な状況や環境依存性を考慮することが重要です。また、GMFCSのレベルは身体機能の予後予測にも役立つため、分類の特徴を確実に押さえておきましょう。