発症が労働衛生環境に関連しないのはどれか。
- じん肺
- 腰痛症
- 頸肩腕症候群
- レイノー症候群
- 大腿骨頭すべり症
解答解説
正解は5です。
大腿骨頭すべり症は、成長期の子どもに好発する疾患であり、成長板(骨端線)がずれることで発生します。この疾患は主に内分泌異常や体重過多、骨成長の問題に起因し、労働環境とは無関係です。他の選択肢は、労働衛生環境や作業条件と密接な関係があります。
各選択肢の解説
- じん肺
じん肺は、粉じんを長期間吸入することで肺組織に炎症や線維化を引き起こす疾患であり、鉱山や建設現場など粉じん環境での労働が主な原因です。この選択肢は労働衛生環境に関連します。 - 腰痛症
腰痛症は、重労働や不適切な姿勢を長時間続けることで発症しやすく、労働環境や職業との関連が非常に強い疾患です。この選択肢は労働衛生環境に関連します。 - 頸肩腕症候群
頸肩腕症候群は、デスクワークや同じ姿勢を長時間維持する労働環境で発症することが多い疾患です。筋肉の過緊張や血行障害が原因となるため、労働条件と密接に関連します。この選択肢は労働衛生環境に関連します。 - レイノー症候群
レイノー症候群は、振動工具を長時間使用する作業者に発症することが知られており、特に手の血流障害が原因となります。この選択肢も労働衛生環境に関連します。 - 大腿骨頭すべり症(正解)
正しい選択肢です。大腿骨頭すべり症は、成長期の骨端線に問題が生じて発症する疾患であり、労働衛生環境との関連はありません。
ワンポイントアドバイス
労働環境が健康に及ぼす影響を考える際、職業病(例:じん肺、頸肩腕症候群)や職場での作業負荷に起因する疾患(例:腰痛症)は、労働条件と深く関連しています。一方、成長や内分泌異常が原因となる疾患は、労働環境との関連が少ない点を区別して覚えておきましょう。