SIASに含まれるのはどれか。
1.意識障害
2.異常知覚
3.嚥下機能
4.測定障害
5.視空間認知
正解は5です。
解答解説
正解は 5.視空間認知 です。
- **SIAS(改訂版片麻痺機能検査:Stroke Impairment Assessment Set)**は、脳卒中患者の片麻痺機能を評価するための検査項目です。視空間認知は、SIASの評価項目のひとつで、脳卒中による視覚認知の障害を評価します。この評価は、患者が視覚的な空間の理解や認知に困難があるかどうかを確認するためのもので、特に右脳損傷による左半側空間無視などの症状を評価する際に有用です。
選択肢の解説
- 意識障害
誤りです。意識障害はSIASの評価項目には含まれません。意識レベルの評価には、一般的にJCS(Japan Coma Scale)やGCS(Glasgow Coma Scale)などの意識評価スケールが用いられます。 - 異常知覚
誤りです。異常知覚そのものはSIASの評価項目には含まれませんが、感覚機能の一部として、SIASには感覚障害の評価が含まれています。具体的には触覚や深部感覚などが評価されますが、「異常知覚」という項目は含まれていません。 - 嚥下機能
誤りです。嚥下機能はSIASには含まれません。嚥下機能の評価は、主に嚥下障害評価(VFSS: Videofluoroscopic Swallowing StudyやFEES: Fiberoptic Endoscopic Evaluation of Swallowing)などで行われます。 - 測定障害
誤りです。測定障害という項目はSIASには含まれていません。測定障害は、物体の大きさや距離を正確に把握できない症状で、認知機能の一種ですが、SIASの項目には含まれません。 - 視空間認知
正解です。視空間認知はSIASの評価項目のひとつであり、視覚を通して空間を把握する能力を評価します。脳卒中患者においては、視空間認知が低下することで半側空間無視や視覚的な見当識障害が生じることがあるため、視空間認知の評価が重要となります。
ワンポイントアドバイス
SIASは、脳卒中による片麻痺患者の運動機能や感覚機能、視空間認知などを包括的に評価するための検査項目です。脳卒中患者のリハビリテーションでは、SIASのような評価を通じて、障害の程度を把握し、適切なリハビリ計画を立てることが重要です。