第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題82

ASIAの評価法における脊髄髄節とそのkey muscleとの組合せで正しいのはどれか。

  1. C5   肘関節屈筋群
  2. C6   肘関節伸筋群
  3. C7   小指外転筋
  4. L2   膝関節伸筋群
  5. L3   足関節背屈筋群

解答解説

正解は1. C5 肘関節屈筋群です。

ASIA(American Spinal Injury Association)の評価法では、脊髄損傷のレベルを評価するために、各髄節に対応するkey muscle(主要筋)をテストします。C5は肘関節屈筋群(主に上腕二頭筋と腕橈骨筋)がkey muscleとして指定されています。

各選択肢の解説

  1. C5 肘関節屈筋群(正解)
    C5は肘関節屈筋群(主に上腕二頭筋と腕橈骨筋)がkey muscleです。正しい選択肢です。
  2. C6 肘関節伸筋群
    C6のkey muscleは手関節伸筋群(主に長橈側手根伸筋)です。肘関節伸筋群(上腕三頭筋)はC7のkey muscleであるため、この選択肢は誤りです。
  3. C7 小指外転筋
    C7のkey muscleは肘関節伸筋群(上腕三頭筋)です。小指外転筋(小指外転筋の主要筋)はT1のkey muscleに該当します。この選択肢は誤りです。
  4. L2 膝関節伸筋群
    L2のkey muscleは股関節屈筋群(腸腰筋)です。膝関節伸筋群(大腿四頭筋)はL3のkey muscleです。この選択肢は誤りです。
  5. L3 足関節背屈筋群
    L3のkey muscleは膝関節伸筋群(大腿四頭筋)です。足関節背屈筋群(前脛骨筋)はL4のkey muscleです。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

ASIAの評価法で使用されるkey muscleを覚える際は、以下を整理すると効果的です:

  • C5:肘関節屈筋群(上腕二頭筋、腕橈骨筋)
  • C6:手関節伸筋群(長橈側手根伸筋)
  • C7:肘関節伸筋群(上腕三頭筋)
  • L2:股関節屈筋群(腸腰筋)
  • L3:膝関節伸筋群(大腿四頭筋)
  • L4:足関節背屈筋群(前脛骨筋)

このように整理して覚えることで、脊髄損傷の評価に自信を持てます。