第51回

第51回理学療法士国家試験 午後問題59

皮膚組織直下に触知できるのはどれか。

  1. 軸椎の歯突起
  2. 胸骨の頸切痕
  3. 上腕骨の結節間溝
  4. 尺骨の滑車切痕
  5. 寛骨の寛骨臼切痕

解答解説

正解は2.胸骨の頸切痕です。

胸骨の頸切痕(jugular notch)は、胸骨上部の中央に位置し、鎖骨と胸骨柄の間にあるくぼみです。皮膚のすぐ下にあり、触診で容易に確認できます。

各選択肢の解説

  1. 軸椎の歯突起
    誤り。軸椎の歯突起は第2頸椎の一部であり、皮膚組織直下ではなく、頸椎の内部にあるため触知できません。
  2. 胸骨の頸切痕
    正解。胸骨柄の上端にあるくぼみで、皮膚組織直下に位置しており、触診で簡単に確認できます。
  3. 上腕骨の結節間溝
    誤り。上腕骨の結節間溝は肩関節周辺の深部構造であり、皮膚の直下ではないため、触知は困難です。
  4. 尺骨の滑車切痕
    誤り。尺骨の滑車切痕は肘関節を構成する部分であり、関節の内部にあるため触知できません。
  5. 寛骨の寛骨臼切痕
    誤り。寛骨臼切痕は寛骨臼の一部であり、骨盤の内部にあるため、皮膚直下に触知することはできません。

ワンポイントアドバイス

触診で確認できる骨構造は、皮膚のすぐ下に存在し、突出した部位であることが多いです。胸骨の頸切痕のような解剖学的ランドマークは、臨床での評価や施術において重要です。構造物の位置関係をしっかり覚えておきましょう。