6〜12歳におけるGMFCSレベルと動作能力の組合せで正しいのはどれか。
- Ⅰ――階段で手すり使用
- Ⅱ――装具なしで歩行
- Ⅲ――不整地の歩行
- Ⅳ――通常の椅子で座位保持
- Ⅴ――寝返り可能
解答解説
正解は2.Ⅱ――装具なしで歩行です。
GMFCS(Gross Motor Function Classification System)は、脳性麻痺児の粗大運動能力を5つのレベルに分類した指標です。6〜12歳におけるGMFCSレベルⅡでは、装具を使用せずに平地での歩行が可能です。ただし、階段の昇降や長距離歩行、不整地での歩行には困難が伴う場合があります。
選択肢の解説
- Ⅰ――階段で手すり使用
誤りです。GMFCSレベルⅠでは、手すりを使わずに階段を昇降できます。このレベルの子どもは粗大運動能力がほぼ正常に近い状態です。 - Ⅱ――装具なしで歩行
正解です。GMFCSレベルⅡの子どもは、装具を使用せずに平地での歩行が可能です。ただし、長距離の歩行や不整地での歩行には困難を感じることがあります。 - Ⅲ――不整地の歩行
誤りです。GMFCSレベルⅢでは、歩行器や車椅子の使用が必要になるため、不整地での歩行は困難です。移動手段の補助が必要なレベルです。 - Ⅳ――通常の椅子で座位保持
誤りです。GMFCSレベルⅣの子どもは、通常の椅子での安定した座位保持が困難で、専用の椅子や補助が必要です。移動には車椅子を使用します。 - Ⅴ――寝返り可能
誤りです。GMFCSレベルⅤは最も重度のレベルで、自発的な運動が著しく制限されており、寝返りも困難です。移動や体位保持には完全な介助が必要です。
ワンポイントアドバイス
GMFCSレベルは、それぞれのレベルにおける子どもの運動能力と補助具の必要性を明確に示しています。特に、装具や補助具の使用の有無や、階段昇降などの具体的な動作の特徴を把握しておくことで、臨床における適切な支援や試験対策に役立てられます。