第51回

第51回理学療法士国家試験 午前問題54

閉鎖神経に支配されるのはどれか。

  1. 薄筋
  2. 縫工筋
  3. 半腱様筋
  4. 半膜様筋
  5. 大二頭筋長頭

解答解説

正解は1.薄筋です。

閉鎖神経は、腰神経叢(L2~L4)から分岐し、大腿内側の筋群(内転筋群)を支配します。その中で、薄筋(Gracilis)は閉鎖神経によって支配される筋の1つです。薄筋は股関節の内転や膝関節の屈曲・内旋に寄与します。

選択肢の解説

  1. 薄筋
    正解です。薄筋は閉鎖神経に支配される内転筋群の1つです。股関節内転や膝関節の動作に関与し、大腿内側の筋群として特徴的です。
  2. 縫工筋
    誤りです。縫工筋(Sartorius)は、大腿神経(L2~L4)に支配されます。縫工筋は、股関節の屈曲・外転・外旋、および膝関節の屈曲に関与します。
  3. 半腱様筋
    誤りです。半腱様筋(Semitendinosus)は坐骨神経(脛骨神経枝)に支配されます。膝関節の屈曲や股関節の伸展を行う筋肉です。
  4. 半膜様筋
    誤りです。半膜様筋(Semimembranosus)も坐骨神経(脛骨神経枝)に支配されます。半腱様筋と同様に、膝関節の屈曲や股関節の伸展を行います。
  5. 大二頭筋長頭
    誤りです。大腿二頭筋長頭(Biceps femoris long head)は坐骨神経(脛骨神経枝)に支配されます。膝関節の屈曲や股関節の伸展に寄与します。

ワンポイントアドバイス

閉鎖神経が支配する筋群は、大腿内側の筋(内転筋群)が中心です。代表的なものには、薄筋、長内転筋、短内転筋、大内転筋(部分的)などがあります。大腿神経や坐骨神経との違いを明確に理解しておくことが重要です。