第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題70

肩甲骨外転・上方回旋を伴い肩関節屈曲位保持に作用するのはどれか。

  1. 棘下筋
  2. 広背筋
  3. 小円筋
  4. 前鋸筋
  5. 菱形筋

解答解説

正解は4. 前鋸筋です。

前鋸筋は肩甲骨を外転・上方回旋させ、肩関節屈曲時の安定性を確保します。

各選択肢の解説

  1. 棘下筋
    この選択肢は誤りです。
    棘下筋は肩関節の外旋に作用し、肩甲骨の外転・上方回旋には関与しません。
  2. 広背筋
    この選択肢は誤りです。
    広背筋は肩関節の内転や伸展を主に担います。
  3. 小円筋
    この選択肢は誤りです。
    小円筋も肩関節の外旋に作用し、肩甲骨の動きには直接関与しません。
  4. 前鋸筋
    この選択肢が正解です。
    前鋸筋は肩甲骨を外転・上方回旋させ、肩関節の屈曲をサポートします。
  5. 菱形筋
    この選択肢は誤りです。
    菱形筋は肩甲骨の内転や下方回旋に作用します。

ワンポイントアドバイス

肩甲骨周囲の筋肉は動きが複雑なため、外転・内転、上方回旋・下方回旋の具体的な動作と筋の関与を整理して覚えることが重要です。動き(外転、上方回旋、下方回旋)と、それに関与する筋肉(前鋸筋、僧帽筋、菱形筋など)を整理して覚えましょう。肩関節の屈曲や挙上時に前鋸筋が果たす役割も重要です。