第54回

第54回理学療法士国家試験 午前問題2

32歳の女性。下痢症状の後に四肢の脱力が出現したGuillain-Barré症候群で、入院2週後のGuillain-Barré障害スコアが5(人工呼吸管理)であった。グラフは表の3項目の合計点と歩行の関係を示す。この患者が発症6か月後に歩行不可能な確率はどれか。

  1. 20%
  2. 30%
  3. 60%
  4. 80%
  5. 90%

解答解説

正解は3. 60%です。

解説

患者の情報に基づいて表から点数を合計します。

  • 年齢:32歳(40歳以下なので0点)
  • 発症に先立つ下痢:あり(1点)
  • 入院2週後のGuillain-Barré障害スコア:5(5点)

これを合計すると6点になります。
次に、グラフを見ると、合計点が6点の場合の発症6か月後に歩行不可能な確率は約60%であることがわかります。したがって正解は3. 60%です。

選択肢の解説

  1. 20%(誤り)
    合計点が1〜2点の場合に該当します。この患者の合計点は6点なので該当しません。
  2. 30%(誤り)
    合計点が3〜4点の場合に該当します。この患者の合計点は6点なので該当しません。
  3. 60%(正解)
    グラフより、合計点が6点の場合の歩行不可能な確率は約60%であるため、正解です。
  4. 80%(誤り)
    合計点が6点よりも高い場合(7点付近)に該当します。この患者の点数は6点なので該当しません。
  5. 90%(誤り)
    合計点が最大の7点の場合に該当します。この患者の点数は6点なので該当しません。

ワンポイントアドバイス

Guillain-Barré症候群の予後予測では、初期の臨床スコア(障害スコアや下痢などの前駆症状)が非常に重要です。歩行不可能率を判断する際には、スコアを正確に合計し、対応する確率をグラフから正確に読み取る力を養いましょう。